過払い金請求に付きまとうデメリットとは

テレビCMなどでも一躍話題を呼び、多くの人に定着しつつある過払い金請求ですが、安易な気持ちで行なうとデメリットを引き起こす場合もあります。自分で行う場合や専門家に任せる場合でも、事前に自分でデメリットを把握して過払い金請求を行うのが、もっとも安全に過払い金請求ができる方法といって良いでしょう。例え専門家に頼る場合でも、安心はできないことを心に刻んでおくことが大切です。それでは過払い金請求を行う上で考えられるデメリットについてご紹介します。

完済しているなら大丈夫！？安全に過払い金請求を行うには

ブラックリストという言葉があります。貸金業界でいうブラックリストは、信用情報機関に返済が遅延した情報などが載るもののことをいいます。信用情報機関に返済が通常に行われていない情報が載ると、現在借りている貸金業者からの借入だけではなく、他の貸金業者やクレジットカード会社のカード発行ができなくなります。また、一部では信用情報機関以外に会社独自でブラックリストを作成している会社もあり、それに載っている間は借入をすることができません。

過払い金請求を行った場合、ブラックリストに載るのかが重要になってきます。ブラックリストは返済が滞っていない限りは載ることはありません。そのため、確実にブラックリストに載らないようにする手段として、完済してから過払い金請求を行うことが考えられます。完済後の過払い金請求は、請求者へのリスクがなく行なえるので、安心して行うことができるでしょう。

しかし、完済後に過払い金請求を行った場合、必ずしもデメリットがないわけではありません。例えば、クレジットカード会社に完済後、過払い金請求を行った場合、請求を行ったカードが解約扱いになり使えなくなる可能性があります。また、解約後はすぐに新規でカードを作れなくなる場合があるのです。

数ヶ月経てば新規でカードを作成する会社もありますが、もしそのカードを使う予定がある場合は過払い金請求を行う時期を考える必要があります。過払い金請求には、専門家に頼んでも半年程要するケースもあるので、その間はクレジットカードを使えないと思ったほうが良いでしょう。少しのデメリットはありますが、完済したうえでの過払い金請求は危険が少ないのは事実です。専門家に頼む場合でも、スムーズに対応してくれるでしょう。

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注意するべきは返済中の過払い金請求

返済中に過払い金請求をする場合は、ある程度のリスクを考えておく必要があります。もし今後も同じ貸金業者を利用しようと考えている場合は、返済中に過払い金請求をするのはおすすめできません。返済中に過払い金請求を行うとブラックリストに載ることや、それ以上の借入ができなくなるデメリットがあります。

返済中の過払い金請求はブラックリスト確定！？

多額の返済を行っており、まだ返済は終わっていないが過払い金請求を行い少しでも返済額を減らしたいと思う方もいるでしょう。また、テレビCMなどを見て過払い金請求の時効が10年だから早めに行わなければ返還されないのではないかと不安に感じている人も少なくないはずです。

しかし、現在カードで返済をしている途中の人は焦らないことが大切です。もし、返済中に過払い金請求を行った場合、信用情報機関に履歴が載るデメリットが考えられます。もしブラックリストに載ってしまった場合は、それ以上借入などをすることができなくなります。

ブラックリストに載る可能性が高いのは、引き直し計算の結果、残債務があった場合です。ブラックリストのリスクを減らすためには、完済できる目処が立ってから返済することが必要です。過払い金請求の時効である10年は取引の最後の日からの期間なので、現在も返済途中の人は期限を迎えるまでに期間に余裕があります。

そのため、返済が完了してからでも過払い金請求は遅くありません。弁護士などの専門家と相談して過払い金請求をするタイミングを決めるのが良いでしょう。

返済中の過払い金請求で新規借入ができなくなる！

返済中の過払い金請求のデメリットはブラックリストになるだけではありません。貸金業者に請求をした時点で、その業者から新規借入を行うことができなくなるリスクもあります。過払い金請求を返済中に行う場合、過払い金として戻ってきたお金は返済中の借金にあてられます。

もし借金が相殺できない場合、そのまま残りの金額を支払うこともできますが、大体は将来の利息をカットする交渉をする流れになるでしょう。もし将来の利息について話し合った場合、債務整理扱いになり信用情報機関に載ってしまいます。そのため、他の貸金業者での借入をすることはもちろんできなくなります。

また、もし過払い金で返済を相殺したとしても、会社によっては一旦解約扱いになるので改めて新規借入をすることは難しいと言えるでしょう。

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自分で過払い金請求をした場合のデメリットとは

過払い金請求は必ず専門家を通さなければいけないわけではありません。自分でも手順を踏まえ、手続きすれば過払い金請求を行うことができます。しかし、専門家に任せずに自分で過払い金請求を行なうことで、手数料などをとられることがなくなるのは大きなメリットと考えられるでしょう。しかし、そのメリットよりも上回るデメリットが起こるリスクが高いのです。

過払い金返還までに時間がかかる

貸金業者に過払い金請求を行った場合、専門家ならばスムーズに進む話も自分で行った場合、返還金の減額交渉や何かと理由をつけて電話に出てくれないなどのトラブルが発生する可能性があります。専門家に任せた場合でも、過払い金が支払われるまでに2ヶ月や6ヶ月かかることもあります。

もし初めから知識を身に付け、業者と取引をして満足のいく過払い金の返還額まで交渉をした場合、長くて数年かかる可能性や、長い期間交渉したにもかかわらず、満足できる結果につながらないケースもあるのです。自分で過払い金請求を行うということは、そのようなデメリットを覚悟する必要があることを理解しなければいけません。

計算額よりも異常に返還額が少なくなることも

貸金業者は、さまざまな理由をつけて減額交渉をしてきます。裁判などをして取り返すことを言っても裁判費用などの試算をもとにした計算結果を算出して減額交渉を行ってくるでしょう。長い交渉の末、利用者側が折れてしまい少ない返還額で了承してしまうか、返還すらされないパターンも多くあります。もし自分で交渉を行うときは強い心をもって交渉に臨まなければいけないのはデメリットと言えます。

過払い金請求が原因で借金が家族にばれることも！

過払い金請求を行なうときに、貸金業者からさまざまな郵送物が送られてきますが、これがデメリットです。その中には、現在の借金や過去の借金が記載された書類もあり、家族に内容を知られる可能性があります。

自分ですべて管理することができればよいですが、交渉のため貸金業者に連絡をする機会も増えますし、電話の時間も交渉期間中、トータルで数十分から数時間に及ぶこともあるので全ての行動を隠すのは難しいでしょう。家族にばれないで過払い金請求を行いたい場合は、自分で行わないのが良いでしょう。

督促状や返済が止まることがない

専門家に過払い金請求を任せた場合、専門家が間に立って取引をしてくれるので貸金業者から利用者に連絡や手紙がくることはほぼありません。

しかし、自分で過払い金請求を行うと、返済中の場合は返済や督促状が送られてくる量が増える可能性があります。業者の中には過払い金請求がかかった時点で全額返済を求めてくる業者もあります。そのため、返済の連絡や督促状の頻度が上がるのです。

このように過払い金請求を自分で行った場合、多くのデメリットを被らなければいけません。

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専門家に依頼した場合もデメリットがあるの？

自分で行う過払い金請求でのデメリットが多いことがわかり、専門家のほうがメリットは多そうだと感じた人も多いでしょう。しかし、専門家に依頼した場合のデメリットも把握しておく必要があります。過払い金請求を依頼する専門家は、司法書士や弁護士です。依頼した場合は依頼料がかかります。

過払い金請求の場合、着手金として1～2万（無料の事務所も多くあります。）、成功報酬として10％から25％です。専門家に依頼した場合は必ずかかってしまう費用と覚えておきましょう。専門家に依頼した場合のデメリットは、依頼料がかかるだけではありません。専門家の中には、着手金の割合をごまかすことや、実際に支払われた過払い金をごまかして支払い、お金を着服する悪徳業者もいます。

また、実際に過払い金が請求できる貸金業者のみにあたり、本当は過払い金分を他の借金がある業者に充てなければいけないところを、多くの成功報酬が欲しいために他の借金を放置する専門家もいます。

このように、依頼者が困ってしまうことを利益のために行う専門家がいることから、弁護士会と司法書士会が注意を呼びかけるほどです。悪い業者が存在しているとわかると、どの事務所に頼めばいいかがわからなくなってしまいますが、信頼がおける専門家を探すなら、法テラス（日本司法支援センター）や専門家の無料相談会などに参加してみることをおすすめします。

デメリットと自分にとってのメリットを天秤にかけよう

さまざまなデメリットを紹介してきましたが、過払い金請求を行うときは、自分にとってのメリットとバランスの良い方法を選ぶことが大切です。デメリットを危惧し、二の足を踏んでいるようでは過払い金請求ができなくなる可能性もあるのです。

別の貸金業者から借入することができる

返済中の借金がある場合は、請求している業者から借入をするのは難しいです。しかし、返済が特に滞っておらず、しっかりと完済することができれば、他の貸金業者からは新規借入ができる可能性があります。先に記載した通り、過払い金請求は借金の返済が滞っている理由にはなりません。

そのため、信用情報機関に情報は載らず、載っても取り消すことができます。そのため、他の貸金業者にとってはブラックリスト扱いにならず、利用することができるのです。返済の仕方が問題なければ、特に大きなデメリットは無いと考えてよいでしょう。もし利用できない場合は、別の理由で信用情報機関に情報が載っている可能性があるので、自分で調べてみることをおすすめします。

過払い金請求は幅広い知識をつけてから取り組もう

多くのデメリットがある過払い金請求ですが、それぞれにメリットもあります。自分に対してのメリットとデメリットのバランスや、自分の環境を考えることで、専門家にお願いする方法や、自分で過払い金請求を行ったりする方法を選ぶのが良いでしょう。

決して費用にとらわれたり、リスクをおそれすぎたりしていると、満足できる過払い金請求を行うことはできません。できる限りすべてを把握し、自分に対してメリットが多い方法を選びましょう。

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過払い金請求はデメリットを考慮してスピーディに行おう

過払い金請求は、取引終了時から10年以内という時効があります。そのため、請求をためらっていると気が付いたときには請求権がなくなっている場合もあるのです。しかし、早く過払い金を確保しようと焦る必要はありません。過払い金の請求方法はたくさんあり、特段専門性の高いものでもないので、弁護士や司法書士などの専門家に頼ることで解決できるはずです。

また、信頼できる専門家の窓口や専門家とのトラブルにも対処してくれる弁護士会や司法書士会などの機関もあるので、安心して過払い金請求を行うのが良いでしょう。自分で請求をする場合でも、それぞれの貸金業者の特徴や自分で過払い金請求する方法がインターネット上に載っています。

自分で過払い金請求をするときに気を付けることまで紹介していますし、専門家のホームページにも詳しく書かれている場合もあります。そのため、過払い金請求に関する情報を集めやすくなりました。それぞれの情報は、メリットとデメリットを公平に公表していないサイトも多く、ステレオタイプにならないように気をつけなければいけません。できる限り多くの情報を得て、自分にとってのメリットを探すことが一番満足できる取引につながります。

もしわからないことがあれば、専門家の無料相談を受けることも一つの手段です。
正確な情報を集め、冷静に判断をしながら、自分に合った方法で過払い金請求を行いましょう。