リボ払いで支払った利息に過払い金請求をかけることができるのか

クレジットカードの返済方法は何種類かあり、その中の一つにリボルビング払い（リボ払い）があります。月々に一定額を支払うだけで良いリボ払いは、分割よりも返済金額がわかりやすく、便利な返済方法の一つです。しかし、インターネットなどではリボ払いは年利が高くなるなど、定かではない情報もあるため、もしかすると過払い金請求の対象になっている可能性があります。そこで、リボ払いは過払い金請求をすることができるのかご紹介します。

返済した利息が返ってくる？過払い金とは

テレビCMなどでも話題を呼んでいる過払い金とは、利息制限法の上限金額と出資法の上限金利の間にあるグレーゾーン金利分を指し、過払い金請求はグレーゾーン部分を貸金利用者に返還する制度です。

グレーゾーン金利に関わる法律は主に「出資法」と「利息制限法」の２つがあります。出資法は年利で29.2％を上限金利としていますが、利息制限法では10万円未満は20％、10万円以上で100万円未満は18％、100万円以上は15％と上限金利が決まっています。100万円以上の借り入れをしている場合、年利計算で14.2％もの差額が生じるのです。単純計算をすると、100万円を借り入れた場合、出資法だと29万2,000円の金利が上乗せされますが、利息制限法では15万円のみの金利が適用されます。

1年で14万2,000円の差額がでるので、2008年以前までは多くの貸金業者は出資法の年利を採用していました。そのため、2008年以前にお金を借りていた人は過払い金を支払っている可能性が高いのです。なぜ利息制限法という法律がありながら、出資法の利息が優先したのかは、みなし弁済と呼ばれる旧貸金業法の法律があったことや、利息制限法を破っても罰則が特になかったことがあげられます。

しかし、2006年にシティズ判決によって過払い金請求権が認められ、2010年に出資法や利息制限法が改正し、過払い金の返還が認められるようになったのです。過払い金の返還は時効があり、取引の最終日から10年と決められています。特に出資法の年利を多くの貸金業が扱っていた2008年までの利用者は2018年までに請求を行わなければ返還が行われないため、その利用者を対象にテレビなどで活発にCMが行われるようになったのです。

過払い金請求は弁護士や司法書士などの専門家に任せる方法や、個人で行う方法があります。しかし、トラブルを回避したり有利に交渉を進めたりするために専門家を頼る人が多い傾向にあります。過払い金請求を行うには、どのようなリスクやデメリットがあり、同時にメリットについても把握して行う必要があるのです。

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知らないと怖いリボルビング払いとは

急に高額な出費が必要になり、お金を払うのが厳しいときに便利なのが分割払いとリボルビング払い（リボ払い）です。どちらも支払い方法を分割する意味は同じですが、その分割の仕方に違いがあり、理解して使用しなければ破産をしてしまう可能性があります。とくにリボ払いは、分割よりも表面上は簡単に返せるように見えるので、とてもリスクが大きい返済方法であると言えるのです。それではリボ払いとはどのような返済方法なのかを確認しておきましょう。

似ているようで違う！分割払いとリボ払いの違いとは

分割払いとリボ払いの共通するところは、一括で支払いきれない返済を数回や数十回に分けて利息と一緒に支払うことです。急な出費に困る場合は助かる支払い方法と言えるでしょう。それぞれの違いとして、分割払いは支払ったお金の「支払い回数」を決めて返済する方法です。分割できる回数はカード会社に決められており、自分で返済できる金額で割った回数を選択することになります。

一方、リボ払いは「支払い金額」を決めて返済する方法です。月に1万円や5,000円など、会社によって定められている金額を返していきます。例えば、分割で10万円を10回に分けて支払う場合は1万円×10ヶ月＋金利で支払います。5万円を10回に分ける場合は5,000円×10ヶ月＋金利で支払いをします。

リボ払いは10万円を月に1万円ずつ支払うとすると、1万円×10ヶ月＋金利で支払います。5万円を支払う場合でも返済する金額は分割と違い固定になるので、1万円×5回＋金利となります。リボ払いで支払う金額もカード会社によって数種類決められます。

実は怖いリボ払いのマジック

リボ払いは金額を決めて支払う方法ですが、分割と違い、仕組みを知らずに利用を重ねていくと最悪自己破産になる可能性もあるのです。リボ払いは先ほど記載したように月々の返済金額を固定して支払っていくものです。

一見わかりやすく便利な返済方法ですが、金額を決めるということは返済回数が見えにくくなるのです。一定金額を支払っていれば、督促もなくカードを使用できるので、気が付いたらカードの満額を使用している場合や、返済回数が伸びて利息が膨れ上がっているケースも多くあります。利用金額が大きければ、支払う金利の割合が増えます。

しかし、リボ払いの支払いは金利が増えても一定額を支払うだけで良いので、支払額の多くを利息が占めてしまい、元本が減らないという結果につながるのです。気が付いたときには遅く、中々借金が減らずに長い間返済をしなければいけない結果につながっていくのです。中々減らない返済額に、心身ともに疲労し、最終的に債務整理に至る人も少なくないのがリボ払いの恐怖と言えるでしょう。

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リボ払いの過払い金請求は可能なのか

返済地獄に巻き込まれる可能性があるリボ払いですが、2008年以前から取引をしていた場合は過払い金請求を行える可能性があります。2008年以前は利息を決める法律があいまいで、グレーゾーン金利を使用している貸金業者が多くいました。もし、グレーゾーン金利分を支払っていた場合は、過払い金請求の対象となり、支払った分が返還されます。しかし、なかには倒産してしまった貸金業者もいて、その場合は過払い金請求をおこなうことはできません。

2種類あるクレジットカードの機能

生活をしていくうえで、クレジットカードはとても便利です。クレジットカードの機能は2種類あり、カードでそのまま買い物をすることができるショッピング機能とお金を借りることができるキャッシング機能があります。通常買い物でクレジットカードを使用する場合、ショッピング機能を利用して買い物をする人が多いでしょう。

ショッピング枠の利用は借入ではなく、立替です。しかし、「返済」や「利息」など、お金を借りるときの言葉が出てくるので、借金をしていると認識している人もいるでしょう。因みにショッピング枠の返済にもリボ払いがあります。キャッシングの場合は、通常貸金業者でお金を借りるのと同じく借入扱いになります。この2種類あるクレジットカードの機能が過払い金請求には重要な役割を担ってくるので、しっかりと知識しておく必要があります。

キャッシング利用者は過払い金請求ができる？

2種類あるクレジットカードの機能のうち、キャッシングで返済している分に関しては、過払い金請求を行える可能性があります。特に2008年以前にキャッシングを利用したことがある人は、グレーゾーン金利を支払っている可能性が高いので、過払い金請求の対象になっている可能性があるのです。

キャッシングは借入と同じですから、利息制限法の適用により、過払い金が発生した場合、返還請求をすることでグレーゾーン金利分が支払われるのです。これは返済方法が分割でもリボ払いでも、グレーゾーン金利があれば請求できます。

ショッピング枠は過払い金対象外！？

キャッシング枠の他にもクレジットカードには良く使用するショッピング枠があります。しかし、ショッピング枠は過払い金請求ができないといわれています。これは、ショッピング枠で利息と考えられている部分が、実は立替金という扱いを受けているところにあります。クレジットカードの説明を受けたり、ホームページなどでカードにかかる情報を確認したりすると、「実質年利○○％」などの説明が目に入るはずです。

これは利用者にわかりやすく説明するための例えであり、実際は利息ではないので利息制限法の対象外となるのです。そのため、ショッピング枠に関しては過払い金請求を行うことができないことを覚えておく必要があります。返済方法にリボ払いや金利が書いてあっても、過払い金とは関係ないので注意が必要です。

任意整理しか方法がない！？ショッピング枠の清算方法

ショッピング枠は過払い金請求が行えない以上、リボ払いで借金が減らない場合は法的処置をとる以外に解決方法がありません。任意整理を行うことで、利息分が免除され月々の支払を元金の返済に充てることができます。そのため、利息分の返済割合が高いリボ払い地獄から抜け出すためには、早めの任意整理が必要になるのです。もし早めに対応を取らなければ、何十年も利息を支払うことになり、生活が回らなくなるリスクがあります。任意整理で決着がつけばよいですが、最悪の場合は自己破産をしなければいけない状況まで追い込まれてしまうのです。

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ブラックリストに載るリスクも！過払い金請求をするときの注意点

クレジットカードのキャッシングに対し、リボ払いで発生した過払い金の請求を行うときは、いくつかのリスクを把握したうえで行う必要があります。もし、何も考えずに過払い金請求を行うとブラックリストに載る恐れがあり、それ以上の借り入れやカードが使用できなくなる可能性もあるのです。また、クレジットカードは貸金業者にお金を借りるのと違い、ショッピング枠にも借金がある可能性があります。これらのリスクについて取り上げてみましょう。

過払い金請求でカードが解約扱いになる

クレジットカードのリボ払い分を過払い金請求した場合、カード自体が解約処理される場合があります。クレジットカード会社により異なりますが、新規のキャッシング借入ができないだけでなく、ショッピング枠の利用もできなくなるのです。また、新たに新規でカードを作ろうとしても直ぐに作ることはできず、早くても1ヶ月から2ヶ月程期間をあけなければ新たに作成することができません。

そのため、過払い金請求をするタイミングはショッピング枠やキャッシング枠を完済し、利用用途が他にないかをしっかりと確認した上で行う必要があります。もし月々の光熱費を自動支払いしていた場合は、急に支払い手続きができなくなるリスクがあるので注意が必要です。

過払い金請求後に債務が残っているとブラックリストになる！？

過払い金請求はできることならショッピング利用分まで完済している状態で行うのがベストです。しかし、リボ払いをしている途中で過払い金請求を行なう方もいるでしょう。もし過払い金分で債務が相殺できない場合、信用情報機関に記録が残ってしまう可能性も考えられます。

もし信用情報機関に記録が残ると、ブラックリスト扱いになり、他での借入や新規でカードを作成することができなくなってしまいます。借金で首が回らなくなっている場合などで過払い金請求を行うのは良いですが、できる限り完済できる計画を立ててから過払い金請求を行うのが良いでしょう。

意外な落とし穴！ショッピング枠の債務が残っているとブラックリストに！？

クレジットカードにはキャッシング枠の他にショッピング枠があることを説明しました。このショッピング枠に債務が残っていても、ブラックリストに載ってしまう可能性があります。

決してキャッシング枠とショッピング枠を分けて考えることはできないので、ショッピング枠を考慮に入れて過払い金請求を行う必要があることを理解しなければいけません。ショッピング枠のリボ払いに苦しんでいる場合は、それを軽減するためにキャッシング枠の過払い金請求を行うのも一つの手段ですが、実際に行う前に専門家に相談をしてからどうするか決めるのが良いでしょう。

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キャッシングリボ払いで過払い金請求ができる会社はどこ？

さまざまな貸金業者やクレジットカード会社は、支払い方法の選択肢を増やすことで利用者が使いやすいサービスを提供してきました。そのサービスの一つに、キャッシングリボ払いがあります。

キャッシングリボ払いのサービスを提供している会社は多数存在しますが、例えば三井住友銀行系列である「三井住友カード株式会社」や大手デパートの丸井のグループ会社が発行している「エポスカード」などがあります。その他にも、JCBカードを扱っている会社など、クレジットカードを提供している会社は多くがクレジットリボでの返済方法を利用することができます。

現在は多くの貸金業者やクレジットカード会社が合併を繰り返し、例えば「エポスカード」は「ゼロファースト」と合併したため、返済に関してはエポスカードに行う必要があります。個人ではどのカードがどこの会社に問い合わせるべきかを調べるのに手間がかかってしまいます。そのような手間をかけないためにも、専門家に依頼して過払い金請求をスムーズに行う必要があります。今後もキャッシングリボ払いのサービスは増えていくでしょう。

しかし、もしグレーゾーン金利が発生している場合は、過払い金請求を行うことはできるでしょう。不安な場合は専門家の無料相談も開かれているので、事前に相談するのがベストです。

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注意点を理解して過払い金請求を行おう

クレジットカードのキャッシングリボ払いで過払い金請求を行う場合、ショッピング枠との兼ね合いを考えないといけない分だけ注意点の把握が大変になります。また、クレジット機能が便利なため、ライフラインの自動引き落としなど生活に欠かせない存在になっている人も多くいるでしょう。

しかし、リボ払いによって結果として返済が厳しくなっている人もいるのが現状です。しっかりとした利用方法を守れば、クレジットカードは便利なものですが、もしリボ払いなどで返済が厳しくなる兆候があったり、過払い金が発生していることがわかったりした場合は、早めに行動して対処をすることをおすすめします。

過払い金は10年経つと請求権が無くなる時効が決められているので、ある程度早めの判断も必要になることを覚えておきましょう。リボ払いに苦しめられている方は、早めの解決をして、快適な生活を送ってください。解決方法はたくさんあるので、信頼できる専門家を頼り、前向きに取り組んでいきましょう。