過払い金請求の取引履歴開示請求のやり方と注意点

過払い金請求の取引履歴開示請求のやり方と注意点

取引履歴開示は過払い金請求で必ず必要

取引履歴とは

取引履歴とは貸金業者が保存している業務帳簿に基づき、貸金業者と顧客の間で行われた金銭の授受や経過、債務状況などが記されているものです。
過払い金請求を行う際に必要となるもので、貸金業者から取り寄せなければいけません。
利用している貸金業者に電話をして、取引履歴が欲しいと伝えれば、郵送で送られてくる場合もありますし、支店窓口に取りに行かなければ行けない場合もあります。
なぜ必要なのかと目的用途を聞かれる場合がありますが、取引履歴を確認したいだけだと伝えれば良いです。

開示されるまでの期間としては、1週間から10日かかることが多く、貸金業者によっては1ヶ月以上かかることもあります。
本人が開示請求した場合と、弁護士が開示請求した場合では取引履歴が異なる事があるので注意が必要です。

引き直し計算をするためには取引履歴が必要

過払い金請求をする場合、自分にはどの程度の過払い金があるのか把握する必要があります。
それを算出するのが引き直し計算といわれるものです。
この引き直し計算をするためには、取引履歴が必要になります。

取引履歴とは、前述したように貸金業者と自分との取引を記録したもので、これを見る事で今までの履歴を知る事ができます。
自分で今までの請求書や領収書などを、全て保存しているという人は少ないので、これを業者から取り寄せ、引き直し計算を行う必要があるというわけです。

注意が必要なのが、業者に取引履歴を請求すると、法定利率で引き直し計算されていない場合があるという事です。
そのため取引履歴を元に自分で、法定利率で引き直し計算をし、どの程度過払い金が発生しているか計算する必要があります。
計算をする際は、専用のソフトがあるので、それを利用すると良いでしょう。
もし自分で行うのが面倒なら、弁護士に計算を依頼する事もできます。

取引履歴の入手方法ですが、電話や郵便で取り寄せる事ができます。
最高裁判所で、債務者から取引履歴の開示を請求された場合、拒否すると損害賠償の対象になると判例が出ているので、基本的に請求されたら拒否はできません。

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取引履歴の開示請求の手続き方法

自分で取引履歴の開示請求をするやり方

過払い金請求に関する話題が度々のように取り上げられるなど、多くの人の関心事になっていることが良くわかりますが、しっかりとしたノウハウを持っている方は少ないのではないでしょうか。
過払い金請求をするにあたっては、司法書士や弁護士に依頼することなく自らの手で行うことも可能ですので心得ておきたいものです。

まずは、過払い金請求の元になる、取引履歴を取り寄せることが必要です。
取引履歴とは、自分がいついくら借りて、どのように返済したのかがわかる書類になります。
この取引履歴の開示請求については、自分ですることもできます。

取引履歴の開示請求先については、自分でネットのホームページを閲覧することでわかります。
取引履歴の入手方法については、各債権者の窓口に電話や書面などで申し込む必要があります。
中には、直接窓口に出向くことが必要な債権者もありますので、注意が必要です。
基本的には、契約者本人からの申し出が必要です。
本人が既に他界している場合には、相続人からの請求も可能です。

取り寄せ期間については、取引期間の長さや契約の古さ、取引頻度などによっても異なりますが、早い場合には1週間前後で入手できます。
債権者によっては、1か月以上かかることもあります。

司法書士や弁護士に取引履歴の開示請求してもらう

過払い金請求の元になる取引履歴の開示請求については、司法書士や弁護士などの法律の専門家に依頼することも可能です。

司法書士や弁護士に依頼することで、取引履歴の開示請求が早まる可能性があります。
債権者にとっては、より優位に過払い金請求の交渉を進めたいという狙いがあるからといえるでしょう。

債権者にとっては、できる限りに過払い金請求の金額を抑えたいと考えるものです。
相手が法律の専門家となれば、より厳しい交渉になることが予想されるため、すべてにおいて速やかな対応になることが期待できます。

司法書士や弁護士に取引履歴の開示請求を一任することによって、自分で面倒な電話などをすることもなく、楽にできますので、依頼することも得策かもしれません。
取引履歴が入手できたら、引き直し計算をすることにより、過払い金の有無を調べることができます。
こちらの計算についても、司法書士や弁護士に頼むことですぐに明らかになります。
過払い金が発生していれば、過払い金請求の申し立てができます。

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取引履歴の開示請求をする際の注意点

過払い金の無料診断や調査時の内容を確認する

過払い金請求を行うためには、まず自分に過払い金があるのかどうかを調べる必要があります。
過払い金が発生しているかどうか、無料診断を行っている法律事務所に相談することで調べることができます。
その際、行われる作業は過払い金を調べることだけかどうか、確認するようにしましょう。
確認をしないと、勝手に正式依頼したことになって過払い金請求を開始されてしまうこともあります。

また、取引履歴は自分で取り寄せることももちろん可能ですが、依頼した場合きちんと返してくれるかどうかの確認も必要です。
返してくれない法律事務所に関しては、かなり注意が必要です。
というのも、取引履歴を返してくれない場合は、その法律事務所は違法行為になりますので、違法行為を行う法律事務所に依頼するのは避けたほうが無難ということです。

以前、大手法律事務所において過払い金請求の依頼において、上記のようなことを原因としたトラブルが発生したことがあります。
そのため無料診断や相談の場合でも、しっかりと確認を行い、トラブルを予防することが大切になります。

取引履歴の開示請求をしても消滅時効は止まらない

過払い金請求で注意すべきことは、過払い金請求には消滅時効があり、その期間は10年間だということです。
消滅時効の起算点は「最後に返済をした日」なので、返済した日から10年が経過していなければ、10年以上前に支払った過払い金についても請求することができます。
反対にもし10年間経ってしまった場合は、過払い金請求ができなくなってしまいます。
そのため、過払い金請求は消滅時効が来る前に行う必要があります。

もし消滅時効が迫っている時は、過払い金請求訴訟を起こすことで、消滅時効の進行を中断させることができます。
また、過払い金訴訟を起こすまで時間がない時は、催告を行うことで訴訟を起こすための時間を確保することができます。
ただし、催告をするためには過払い金請求を行う意思があることを、内容証明郵便等で業者に送付することが必要です。
よくある間違いですが、取引履歴の開示請求をしただけでは催告とみなされません。
従って、消滅時効は止まらないので注意しましょう。

返済中の取引履歴の開示請求は非債弁済の主張に使われることがある

返済中の過払い金請求で注意するべきは、取引き履歴を開示した後に、過払い金請求をする業者から債務の弁済を請求された場合、返済してしまえば非債弁済になってしまうことです。
非債弁済とは、債務がないのに支払ったことをいいます。

基本的には債務がない状態で弁済すると、不当利得になるため不当利得返還請求権を行使することができます。
ですが、債務がないと知りながら弁済をした場合には、不当利得の返還請求権を行使することができなくなるのです。
これは、過払い金請求において取引履歴の開示を請求した段階で、過払い金の請求者側は債務がないことを知っているはずです。
それにもかかわらず弁済してしまえば、非債弁済にあたり、返還請求することができません。

ただし、貸金業者側から非債弁済による主張しても、それが通ることはめったにありません。
そういう意味では、取引履歴を開示した後に、弁済をしても問題ないように思えます。
ところが、現実には貸金業者側で非債弁済の主張をしつこくしてくることもあります。
その場合、過払い金の返還請求の解決まで時間がかかってしまい、請求者側に大きな負担がのしかかります。
そのため取引履歴を開示した後は、一切支払いをしないようにするようにしましょう。

自分で取引履歴の開示請求する場合の注意点

自分で過払い金請求を行う場合、取引履歴を取り寄せる時には注意しましょう。
通常は電話などで連絡すれば送ってくれることがほとんどですが、一部の貸金業者には相手が弁護士や司法書士などではないことがわかると、わざと遅く送ってきたり、書類の処理を遅らせたりして過払い金請求を妨害される場合もあります。

また、まだその借金を返済中の場合は「先に借金を返済してから」と言って、取引履歴をなかなか出さないといったこともあります。
ですが、取引履歴を提出することは法律に義務として認められています。
そのため毅然とした態度で、取引履歴が欲しいということを伝えましょう。

ただし、注意したいのは貸金業者に対して取引履歴を送ってもらうよう依頼する時、その依頼の理由を過払い金請求のためだと言わないことです。
前述した「非債弁済」の主張に使用されたりすることもあり、自分にとって不利な状況になってしまうことがあるからです。
ですから、なぜ取引履歴が必要かなど、使用の目的を聞かれた際は「契約の内容について確認しておきたい」などと答え、できるだけスムーズに手続きを進められるようにしましょう。

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賃金業者には取引履歴を開示する義務がある

取引履歴の開示義務は賃金法で規定されている

過払い金請求の第一歩は、取引履歴を取り寄せ引き直し計算をして過払い金の額を知る事から始まります。

しかし平成17年7月以前までは、取引履歴の開示請求に応じない業者がおり、過払い金請求を行う上での大きな障害となっていました。
開示請求に対し、なかなか開示に応じなかったり、情報の一部しか開示しないという事が恒常的に行われていたのです。
しかし平成17年7月19日に出された判決が、この事態を大きく変化させます。

最高裁の判決で、取引履歴の開示義務があるという判決が下されました。
取引履歴の開示を拒否する事は不法行為とみなされ、慰謝料を請求する事も出来るという事がこの判決では示されたのです。
こうした判決は貸金法を改正する流れに結びつきます。

改正貸金業法では、取引履歴の開示義務が規定され、司法書士や弁護士ではない債務者自身が開示を請求しても、それを拒否されるということはほぼなくなりました。
加えて虚偽の情報を開示した事が分かった場合、登録の取り消しや業務停止命令という重い処分を受ける事になるので、業者としてもそのようなリスクを負う事を避けるため、開示請求に応じる業者が大半です。

しかし、この取引履歴の保存義務は10年という期間が限定されているため注意すべき点もあります。
これらを逆手に取り、取引履歴の一部しか開示しない業者もいるのです。
保存期間を過ぎた為履歴を処分したと主張し、情報の一部分しか開示しようとしないケースもあります。
ですが、このようなケースでも諦める必要はありません。

もし預金通帳など取引履歴の分かる資料が手元に残っている場合にはそれらを使い引き直し計算をする事が可能ですし、資料が無い場合でも、引き直し計算をして過払い金を請求する方法があります。
司法書士や弁護士はそうした事案を多数解決へと導いてきた法律の専門家です。無料相談などを行っている場合もありますから、そうしたプロの力を頼る事で問題を円滑に解決できる場合もあります。

取引履歴を開示してくれない場合は行政処分の申し立てをする

過払い金請求を目的として貸金業者に取引履歴の開示を請求する際、その請求者が弁護士や司法書士などの専門家ではなく、一般の人である時には業者が取引履歴を出してくれない場合や、わざとその開示を遅らせようとする場合があります。

しかし、貸金業者には請求者に対して取引履歴を開示する義務があります。
ですので、何度も開示の請求をしているのにもかかわらず、業者がその書類を出してこない場合には、監督庁に行政処分の申し立てを行うことができます。

ただし、一部の貸金業者では取引履歴を開示してくれたとしてもその内容がすべての期間のものでなく、一部の期間のみの場合もあります。
それは貸業者における取引履歴の保存義務が10年間とされており、それ以前のものは処分してしまったと業者側が主張できるからです。

しかし、このような状況の場合はわからない部分を推測して計算するか、引き直し計算という方法をとることが可能です。
自分ではなかなか計算方法が難しく、取り組みにくいと感じるかもしれませんが、そのような場合は司法書士や弁護士の専門家に相談してみましょう。

弁護士が教える過払い金請求